ブログ【更新情報】浜千鳥
皆さま、こんにちは。日が伸びて、明るくなってきました。お元気にお過ごしでしょうか。
明暁シリーズの番外編「浜千鳥」をアップしました。最終話「薄桜の国」から一年後の夏のエピソードです。明治十五年。西南の戦役から五年が経過しています。
以下小説の設定ネタバレになるので記事を畳みます。
長男の豊誠は数え十歳。既に西海九国に招かれ、風間から直々に頭領としての帝王学を学んでいます。西国との交流をいつか書きたいと思いプロットを練っています。明暁シリーズも五十篇と話数が増えてしまっているため、風間さんと斎藤さんの長男が絡む物語は別に編むほうがいいかなと思っています。鬼世界の話になるので、新しいシリーズになりそう。
タイトルの「浜千鳥」は冬の季語。(夏のイメージとは程遠いのが申し訳ない)斎藤さんが歌う節は狂言の「千鳥」、私はこの「ちりちりー」の節回しが大好きで、愉快な気分になります。大好きな演目。
薄桜鬼をプレイしていて、斎藤さんが余りみせない一面がいつも気になります。例えば、斎藤さんは笑い声をたてるのか、大声をあげるのか、爆笑する時はあるのかなど。普段から寡黙で物静かなイメージなので笑うときも静かに笑っていそうだなと勝手に想像しています。斎藤さんの笑い方については以前、奇譚拾遺集「八方睨みの猫」で書きました。
そして、「歌う斎藤一」が果たして存在するのかと今回は考えてみました。今回のエピソードで千鶴ちゃんは斎藤さんと知り合って連れ添い幾星霜、その間一度も斎藤さんが「歌う」姿をみたことはないし、歌声を聞いたこともない。さぞや新鮮な驚きに満ちていたことだろうと思います。「ちりちりー」は謡う感じに近いかもしれません。
小説を書く傍ら、また熱い「石川淳さま」ブームがやってきて夢中です。縦書きノートに書写で学ぶ流麗な文体。淳さまと江戸歩きがしたい。寝る前には町田はんの「ギケイキ」を読んでゲラゲラと笑いながら眠りについています。鎌倉殿がお好きな方に「ギケイキ奈落への飛翔」はおすすめです。
それではまた
ちよろず