ブログ【小説更新情報】告白

ブログ【小説更新情報】告白

皆さん、こんばんは。

戊辰一八六八の最新話「告白」をアップしました。「母成峠」の続きです。

今回のエピソードは記録に残っている土方歳三の動きを下敷きにしています。ゲームの斎藤一ルートとはイベントの時系列が異なります。土方歳三が仙台に行くタイミングは母成峠の後。新政府軍が会津に侵攻し、会津は籠城戦に臨むことになります。この少し前に、松平容保の弟、桑名藩藩主松平定敬が会津入りして兄弟で一緒に戦おうとしていましたが、新政府軍が侵攻した来た時、容保は弟を落延びさせます。定敬に土方歳三が幕府軍総督として随伴していきますが、土方は米沢で門前払いされてしまいます。

上の地図で見ると、塩川は米沢街道の宿場で、熊倉、大塩、桧原(ひばる)、綱木(つなぎ)、関(ぜき)。大塩と桧原は険しい峠があって難所です。桧原峠は関所で、幕府軍総督でさえ通行許可が下りなかったようです。米沢藩は、土方さんへの評価が低くて残念ですね。同行した松本良順は大歓迎され、そのまま藩医になって欲しいと引き留められたそうです。

米沢藩は、この頃藩内で「抗戦」か「恭順」かで藩内の意見が分かれてしまい、会津に援軍を出すどころでなかったようで、この二週間後に恭順降伏しています。会津より石高の少ない十五万石の藩。徹底抗戦する目算がつかなかったのかもしれません。土方歳三は状況判断が素早く、新選組を大鳥さんに託して白石を経由して仙台を目指します。諸説ある中で、私は斎藤一と土方歳三が別れた場所を「大塩宿」としました。

ずっと描きたかった斎千が互いに想いを伝えあう場面。

何度も書き直しては、ボツにしながら紆余曲折の末に、ゲーム場面をなぞる形になりました。ここでは斎藤さんの心情を描きたくて。告白場面の雪村千鶴の描写は、以前にワンライ企画で書いた「可愛い人」と重なるので省きました。

「可愛い人」はゲームに沿って福良近くの山中という設定です。真改の白河城へ向かう前。告白場面の直後の二人の様子です。ゲームの補完のように描いた場面です。

会津藩は圧倒的な新政府軍の軍事力に太刀打ちできなかったと云われています。実際、武器の種類と数、兵站において確かに新政府軍が会津を上回っていたのでしょう。大きな敗因は「弾薬の少なさ」とも言われています。

同じく、斎藤さんたち残留軍(新選組、幕府伝習隊)も弾薬が乏しく、従軍する為には物資、武器の補給を諸藩から受けなければやっていけません。斎藤一は会津を守る為に残りますが、残留組は会津城下で戦える程、充分に武備出来ていない。厳しい状況です。

これから北会津戦線で、喜多方(北方)での戦いに斎千は身を投じて行きます。ゲームとは違う展開ですが、無印から銀星まで全ての薄桜鬼ゲームの要素を詰め込みながら描いて行きます。

BIBLIOTECAを始めてから一年が経ちました。

ゲームをプレイして思い浮かぶ話を書いて、出来上がったものを好きに分類して書架に並べるような設えは、自宅の一角に解放した私設図書室のように思えて、日々のんびり活動しています。

お越し下さる皆さんには、いつも感謝しています。読みに来て下さって、有難うございます。

戊辰シリーズの完結、大股開きの続きの執筆開始が当面の目標です。これからも精進して参ります。どうぞよろしくお願い致します。

ちよろず

 

コメントは受け付けていません。
テキストのコピーはできません。