雨宿り 斎藤一分岐ルート

雨宿り 斎藤一分岐ルート

「斎藤さん、どうぞ寝間でお休みください。私は、このまま起きています」

 膝に置いた両手をぎゅっと握りしめるようにして答える千鶴を斎藤はみつめると。

「眠りたくなれば、横になるがいい。俺はこのまま起きている」

 そう一言いうと、そのまま晩酌を進め続けた。千鶴は、斎藤の膳の前に座って時々お酌をして、火鉢の前に座って足袋を乾かし続けた。もう火鉢をつついても火が起きなくなってきた頃、千鶴は火鉢の傍で丸くなって寝込みだした。

 斎藤は、千鶴を抱えると布団に寝かせて。ずっと明け方まで晩酌を続けた。

翌朝、四条橋の通行が可能になり、水が引き始めた鴨川を眺めながら二人で無事に屯所に戻った。




終わり




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