ブログ【二次小説更新】名告り

ブログ【二次小説更新】名告り

明けまして、おめでとうございます。

年のはじめの短編「名告り」をアップしました。

千鶴ちゃんが壬生村の屯所に軟禁されることになってから数日後の風景。

はじめて、斎千が互いに名乗りあった日のエピソードです。

ゲームの序章後、共通ルートは千鶴ちゃんの心情を中心に描かれます。シナリオ選択は、攻略キャラルートにつながる大切な部分。斎藤さんルートに行くには:

新選組から逃げない
ちゃんと自分の気持ちや状況を説明する
希望があれば幹部に伝える
無理に部屋をでないで大人しくしている

基本的にルートの方向性として、千鶴ちゃんは相手(新選組幹部全員)を信頼しています。これが、斎藤さんが同じように真摯に千鶴ちゃんに向き合うようになる土台になっているような。ルート分岐設定の細やかさに毎回感動します。私の勝手な解釈ですが、斎藤さんの方が先に「好意」のようなものが芽生えていっている(かなり早い段階で)。千鶴ちゃんも斎藤さんに対して特別な感情が芽生えますが、ゲームでのタイミングは二人きりで出掛けた伏見への偵察後。もう少し後のようです。次第に強い信頼関係が築かれ、本人たちは全く気付かぬ内に、どんどん気持ちは膨らんで恋愛感情が芽生えて行く。二人は、互いの気持ちに無自覚なまま何年も経過します。さいちづルートは甘さが表面には出ていないのが味わい深いです。幻想の余地が無限大。

新年早々、甘さ少なめエピソードで御免なさい。文久四年の元旦の朝をずっと書いてみたかったのです。斎藤さんは、新選組の秘密を知る者として、千鶴ちゃんを警戒し監視しています。「最悪を想定しておけ」と言い放ったように、命令があれば粛清も辞さない様子。厳しい状況です。私の中では、この時点での斎藤さんは、口封じの命があれば100%即座に手を下すという解釈です。(これも、各キャラクターだとどうするのか、それぞれの対応のSSを何度も書いてはボツにしています。いつかちゃんとこの辺りも書きたいです)

千鶴ちゃんの状況や新選組との関係性を、ストックホルム症候群になぞらえる事もできますが、斎藤さんルートに関しては、少し物語の方向性や千鶴ちゃんの気持ちは違うような気がします。

ストックホルム症候群の辞書での定義「誘拐事件や監禁事件などの被害者が、犯人と長い時間を共にすることにより、犯人に過度の連帯感や好意的な感情を抱く現象。他者に支配された恐怖の感情を背景に、自らの生命を守るためにとる選択的で欺瞞(ぎまん)的な行動をとることもある」

確かに初期段階は軟禁されて身の危険を感じたでしょう。屯所での四年間の共同生活は長い時間です。千鶴ちゃんを被害者だとみても、上の定義にあるように、自己防衛の為に相手を欺くような行動(信頼するとみせかけるとか)を、基本的に斎藤さんルートのシナリオでは千鶴ちゃんはしないです。全ての千鶴ちゃんの言動や態度は、斎藤さんへの信頼に基づいています。生真面目で己は後にしてでも公儀に尽くす斎藤さんにとって、損得なしに純粋に信頼を置かれる状態というのは、一種オアシスのようなもので。無意識のうちに斎藤さんの自己形成(自己肯定)の一助になったような気がします。他の幹部もそうですが、表向きは皆さん、身体的にも心も強靭です。斎藤さんは、それでも自己の弱い部分は見せないよう打ち克とうと葛藤しています。自分に厳しい斎藤さんが、手放しで信を置いてくれる存在である千鶴ちゃんを守りたいと思うようになったのは自然な事。部下に対してもそういう接し方をしている部分を強く感じます。そういう部分を持つ斎藤一というキャラクターやゲームシナリオの流れに強く私は惹かれています。薄桜鬼の斎藤さん素敵です。ほんとに。

今回は、京のお雑煮がでて来ました。お雑煮は家庭ごとに異なるので京都でも、おすましに焼き餅をいれる事もあると思います。皆さんのお正月のお雑煮はどんなお雑煮ですか?

以前、お料理を習っていた時。講師の先生から生徒ひとりずつ、「我が家のお雑煮」を教えて下さいと言われて。出身地とお雑煮へのこだわりを皆で発表しあったのですが、全国津々浦々、さまざまなお雑煮があることが判って、とても興味深かったです。

わたしは、両親が鳥取県出身で、昔から小豆の御ぜんざい(お餅はゆでて)を食べます。甘いので、御節の最後にデザートのように頂きます。小さな時は、関西に住んでいたので白味噌に丸餅、お煮しめや手毬麩がはいったものも母親は作って、御節の最初に食べていました。私は、今もお正月には必ず小豆を炊いて御ぜんざいを作っています。

長崎では、あご(トビウオ)をぶつ切りにして御出汁をとって、薄口醤油で味つけ焼き餅と三つ葉、柚子の皮をいれるお雑煮を食べるそうです。とても美味しそう。新鮮な魚がとれる地方は魚介のお雑煮が多いようです。

皆さん、よいお年を迎らえて、ゆっくりと過ごされていることでしょう。

お立ちより下さってありがとうございます。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

ちよろず

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