ブログ【小説更新情報】流水浮木
こんにちは。日に日に秋めいて来ました。皆さん、お元気にお過ごしでしょうか。
短編「流水浮木」をアップしました。壬生の屯所時代のお話。濁りなき心にシリーズの
会津の観光PR動画を見ていて、思い浮かんだエピソードです。溝口派一刀流は、会津藩の上士身分の武士が主に踏襲していた流派です。(下にスクラップブックから動画を貼りますね)
動画の、1:16ぐらいから一刀流についてマスターが語っています。
薄桜鬼の斎藤さんは、しょっちゅう意識を集中して修行をしているイメージ。千鶴ちゃんとの関係性の中で、「剣術の師」という一面は重要です。千鶴ちゃんが近藤さんから直接稽古をつけてもらうエピソードも素敵ですね。試衛館の道場主のから御墨付きを貰って、千鶴ちゃんは「天然理心流」の門人となりました。
斎藤さんの剣の修行は、実技の面だけでなく精神面でも常に精進しています。元は座禅から発している瞑想は、旧く江戸に居た頃から始めていたらしく、新選組に入隊後も生活の中に組み込まれています。斎藤さんのこういった一連の行動を、周りも自然に受け入れていたのでしょう。
千鶴ちゃんもふとした事から気付いて、斎藤さんへの興味と一緒に学んでいきます。後に、二人は夫婦になりますが、この無言の内に意識を集中して、何かを学び取る部分は「以心伝心」のようになって、千鶴ちゃんは「物言わぬ」斎藤さんの気持ちや考えを敏感に察知するようになります。
溝口派一刀流の秘技は主に口伝で伝えられたものです。会津藩が降伏落城した後、抗戦の責任を一身に引き受け、切腹して藩主松平容保を守った家老の萱野権兵衛は、溝口派一刀流の一番の使い手でした。彼は終戦後、東京に連行され切腹の処分が下されました。松平照の控える上総飯野藩の藩屋敷で、自分が命を絶ったら、溝口派一刀流を継ぐものがいなくなるからと、面会に来た流派の者に、火箸を使って奥儀を伝授してから切腹したと伝わっています。
斎藤さんも江戸にいる頃から、一刀流を学んでいたので「流水浮木」の秘技については知っていたのでしょう。傍に居る千鶴ちゃんが、素直に剣術の教えを受け入れている部分を斎藤さんは好ましく思っている様子です。
秋が深まる季節になってきました。薄桜鬼の千鶴ちゃんが屯所に暮らした頃への郷愁のような気持ちが強まります。いろいろなエピソードのイメージが思い浮かんで、日々楽しいです。一話完結の短い話を思いつくままに書いていきますね。
戊辰シリーズもぼちぼち書き進めています。また書き終えたらアップしますね。
季節の変わり目で体調を崩しやすい時期です。皆さんくれぐれもおいといください。
ちよろず